健診や人間ドックにおいて腹部超音波検査を受ける機会が増えてきたことに伴い、発見率は上昇し、その頻度は5~10%と言われております。胆嚢ポリープにも腫瘍性のものと非腫瘍性のものがあります。
腫瘍性のものは粘膜の細胞が増殖して発生してきますが、はっきりとした原因はわかっておりません。非腫瘍性のものはコレステロールポリープが主なものですが、これは胆汁中のコレステロール成分が胆嚢粘膜に沈着して生じてきます。
コレステロールポリープは癌にはなりません。しかし、通常の超音波検査のみでは小さい時にはこれらを区別することは困難であり、しっかりとそれに見合った期間(指示されると思います)で経過を追うことが大切です。
大きさが10mm以上のものや茎が太かったり盛り上がりの少ないものであったり、大きさが変化してくるものは癌である可能性があるので胆嚢摘出術の必要があります。
いずれにしても、1回で確定診断となることは少なく、必要な期間での経過観察が重要となってくる病気ですので、しっかりと経過を追うようにしましょう。
悪性ではないので心配ないと言われると安心しきってしまいそのまま放置してしまう方が非常に多いですが、変化していく可能性はありそれを経過を追って診ていくことは重要です。
決して放置することなく、医師に指示された間隔でしっかりと経過を診ていくようにしましょう。我々医師は、必要ないものは決して経過を診ましょうということはありません。