また、皆様が心配される悪性腫瘍(がん)では基本的には症状はありません。御家族でがんがいらっしゃる方・ピロリ菌が陽性の方・飲酒、喫煙が多い方などでは食道がん・胃がんのリスクが高く不安に思われる方もいらっしゃると思います。これらの漫然とした不安をしっかりと確認してはっきりとさせる検査が上部消化管内視鏡検査となります。
検査が怖いと不安に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、当院で使用している内視鏡は径5.9mmと非常に細いものとなっており、一般的な色鉛筆よりも細いものとなります。それだけ細いため、口からだけではなく鼻からも検査を行うことができます。
鼻からで検査を実施すると舌に触れにくいため「オエッ」という反射が出にくく、検査中の会話も可能であり想像よりもつらくないことが多いです。日本消化器内視鏡学会調査では口からと鼻から両方の経験がある方の実に98%の方が「鼻からの内視鏡の方が楽であった」との回答もあります。
当院では検査をお受けになる患者さんの目の前にモニターを設置しており、画像をリアルタイムでご覧になりながらご説明をさせていただきます。心配なことがあればその都度お話しいただけます。それにより検査中から安心して検査をお受けになることができます。もちろん、画像をご覧になりたくない方もいらっしゃるので、その場合はモニターは映しませんのでご安心ください。
通常の観察に加えて、画像の色調を変更することにより病変を見つけやすくしたり、あるいは見つけた病変を悪性なのか良性なのかを区別しやするするような方法もあります。さらに当院では最新式のAIを搭載しております。症例数15万例を超えるベテラン医師の診断に先ほどの画像の色調変更によりより精度を上げるだけではなく、AIによる補助診断も実施しております。
上部消化管内視鏡検査に御不安をお持ちの方も是非一度ご相談いただければ、少しでも不安を取り除くようなお手伝いができると思います。