胆石は5Fの人に多いと言われています。すなわちForty(40代)・Female(女性)・Fatty(肥満)・Fertile(多産)・Fair(白人)です。
また経口避妊薬や急激なダイエットでもできやすいと言われています。多くは症状を持っていない無症状胆石であることが多く、症状がある人は1~3%程度です。胆石を持っている人に胆嚢癌が多いという証拠はありませんが、胆嚢癌の方から見ると高率に胆石を持っています。
主に70%がコレステロール結石と言われ、コレステロールを主成分としており、脂肪分が多く高カロリーな食事を摂る人に多いと言われています。食習慣や背景にある高脂血症の治療を行わなければ、仮に胆嚢摘出術を行っても再発しやすいので、まずは原因除去が重要です。
無症状のことが多いですが、右上腹部の痛みを認めることがあります。また、右上腹部の痛みに伴い背部痛や肩の痛みを生じることがあります。痛みには吐気・嘔吐を伴うことも多いです。これらの症状は胆石そのものの症状であり、胆石発作を呼ばれますが、これに感染を伴うと胆嚢炎・胆管炎となり、発熱を伴ってきます。
治療は多くは内服治療を行いますが、完全に溶けてなくなってくれることは非常に稀で予防的な投与となることが多いです。胆管に落下して総胆管結石となった場合は内視鏡による治療を行います。有症状であれば胆嚢摘出術の適応となることもありますが、上記の通り、原因の除去が非常に重要となります。決して、胆嚢を取って終わりということではありません。