男女ともに罹患率では上位五位までに入っていない(男性では第七位・女性では第六位)ものの、死亡率では男性で第五位・女性では第三位・全体では第四位と非常に予後の悪い癌の代表格です。
2006年の膵臓癌の患者数は年間で約25,000人に対して、年間の死亡者数は約23,000人という数字からも非常に予後の悪い癌ということが御理解いただけると思います。
膵臓癌は慢性膵炎・糖尿病・膵臓癌の家族歴があること・肥満・喫煙などが原因として考えられています。自覚症状が乏しく、浸潤のスピードが速いこと、遠隔転移しやすいことなどが予後を悪くしています。
残念ながら膵臓癌には現在は指針となる検診がありません。一般的なドックでは見逃されてしまうこともあります。腹部超音波検査や腹部CT検査でも見つけられないこともあります。
気になる場合は早期に医療機関を受診し、腹部超音波検査や腹部CT検査に加えて腫瘍マーカーなどを測定し、少しでも怪しいようであればさらに詳細な検査を行っていくことをお勧めいたします。