原因は諸説言われているものの、決定的なものはありません。糞石やリンパ組織によって虫垂の内腔が閉塞されそれによって圧が上がり感染が起こるというのが古典的な説ですが、これは動物実験では証明されているものの、実際の病態とは必ずしも一致しないこともあります。
病理学的には細菌性もしくはウイルス性の感染により虫垂の粘膜に潰瘍ができるのが原因という仮説が一致します。また、食物繊維の摂取量が少ないと腸管通過時間が延長するため虫垂炎を惹起しやすいとの考えもありますが、年々発症頻度が低下している原因を説明できません。
診断はいくつかある特徴的な腹部理学的所見に加えて、症状の経過、発熱などを診て疑い、レントゲン検査や腹部超音波検査や血液検査にて手術適応を決めていくこととなります。