大腸の血行障害により大腸粘膜に炎症や潰瘍を起こして、突然の腹痛・下痢・下血を起こす病気です。原因は動脈硬化や慢性便秘であることが多く、動脈硬化を起こしやすい基礎疾患(高血圧・糖尿病・高脂血症など)を持っている方や糖尿病や脳梗塞などの後遺症があるような慢性便秘の方など比較的高齢者に多いです。
しかし、稀に若年者(特に女性)で繰り返すような方がおり、背景に高リン脂質抗体症候群という血栓を起こしやすい病気を持っていることがあり、注意が必要です。
腹痛・下痢・下血いずれにしても症状が強いため病院へ受診することが多く、しっかりと下部消化管内視鏡検査を行えば診断は難しくない病気です。一過性型が90-95%ですが、背景の病気に対して継続治療をしていくことが重要となります。