寝ている間に低呼吸・無呼吸を繰り返し、そのために日中に眠気や倦怠感などの症状をきたす病気です。
閉塞型と中枢型に分けられ、閉塞型は肥満・扁桃肥大・下顎発育不全などが原因となる。中枢型は慢性心不全に合併するものが多いです。約95%が閉塞型であり、日本では有病率は1~3%で男性に優位となっております。
症状は睡眠時のいびきや異常行動など、日中では強い眠気・頭痛・倦怠感・集中力の低下などがあげられます。高血圧症・不整脈・肺高血圧症・右心不全・多血症・虚血性心疾患・脳血管障害など多彩な合併症を伴う可能性があります。
症状が疑われる場合は、専門病院の無呼吸外来などで精密検査を行うことにより重症度が判定されます。
治療はまずは生活習慣の改善と増悪因子の除去を行います。何といっても最も重要な危険因子が肥満です。したがって、減量を行っていくことが最も重要な治療となります。
またアルコール・喫煙・睡眠薬などを控えるようにします。あるいは扁桃肥大や化学発育不全などがある場合は手術を行うこともあります。
中等症以上であれば、持続陽圧換気(CPAP)療法が第一選択となります。
中高年の太り気味の男性で、夜中にいびきをかき、昼間に居眠りばかりしている方は一度この病気を疑い、検査をお受けになることをお勧めいたします。