不眠症というのは「眠りにつく環境には問題がないにも関わらず、夜に眠ることができなかったり、それにより日中の活動性が低下する状態」と定義されます。
脳の中には睡眠にかかわる神経系と覚醒にかかわる神経系があり、そこに睡眠・覚醒のリズムを作る生体時計がかかわっております。不眠症というのは、覚醒にかかわる神経系が睡眠にかかわる神経系に対して、相対的に優位になってしまうために起こります。
原因には痛み・睡眠時無呼吸・むずむず脚症候群・脳の病気などの身体的要因、薬の副作用や離脱症状・カフェインなどの薬理学的要因、うつ病などの精神医学的要因、日中にあまり動いていないなどの不適切な環境、心配事やストレスなど、神経質や不眠恐怖など、実に様々なものが関与しているといわれています。
治療はまずは睡眠衛生指導を行います。睡眠時間には個人差があり、日によっては十分に眠れない日もがるこがあることを十分に理解してもらいます。
生活リズムが不規則であったり、昼寝をしたり、日中にあまり動かない習慣などがある場合は、それを是正してもらうようにします。寝る前のアルコールや寝る前4時間以内のカフェインの摂取を控えるようにします。
それでも改善しない場合は薬を用います。原則は1剤で行います。一般的に睡眠薬は服用すると癖になり徐々に危機が悪くなり量が増えてきてしまうと考えていらっしゃる方も多いですが、最近ではそのような作用の少ない薬も出てきておりますので、極端に心配しすぎないようになさってください。
まずは悩むよりも病院・クリニックなどで相談をしてください。
【なお、内科では処方できる薬に制限がありますので、すでにお飲みの方は御希望に添えない可能性があります】