よしひさ内科クリニック|一般内科、消化器内科、内視鏡内科

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脳血管障害(脳卒中:脳梗塞、脳出血、くも膜下出血) 

脳血管障害について

  俗に脳卒中と言われる病気は脳の血管に何らかの障害があり起こる病気であり、脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血に大きく分かれます。さらに脳梗塞にはその原因・経過により脳血栓症・脳塞栓症・一過性脳虚血発作と分かれます。
  日本人の死因で平成23年に肺炎と入れ替わり第四位に下がったものの、依然として毎年25万人が新たに発症していると言われる非常に多い病気です。また、寝たきりになってしまう方の約3割を占め、全医療費の約1割を占めると言われるとても重要な病気です。
脳血管障害
  脳血管障害の中では脳梗塞が約3/4を占めており、次いで脳出血、クモ膜下出血の順番となっております。

■症状について

  症状は障害される部位により異なりますが、概ね以下の5つの症状があれば、脳血管障害を疑い早目の受診をお勧めいたします。
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①片方の手足や顔半分の麻痺やしびれが起こる
②呂律が回らない・言葉が出ない・他人の言葉が理解できない
③力はあるのに立てない・歩けない・フラフラする
④片方の目が見えない・物が二重に見える・視野の半分が欠ける・片方の目にカーテンがかかったように突然見えなくなる
⑤今までに経験したことのないような激しい頭痛がある。

   これらの症状があればいつ頃からおかしいのか時計で時間を確認して、早期の受診をお勧めします。より早期での治療が後遺症の軽減につながる可能性が高いので、可能な限り専門の脳神経外科や救急病院が良いと思われます。

 脳血管障害の危険因子は高血圧・糖尿病・高脂血症・不整脈・喫煙が重要と言われており、他にも男性・高齢者・肥満・過度の飲酒・運動不足などが危険因子として挙げられます。

脳梗塞

  脳梗塞は脳の血管が詰まったり、狭くなったりして血流が悪くなる病気です。脳血栓症とは動脈硬化により脳の動脈が狭くなり詰まってしまい、比較的細い動脈によるラクナ梗塞と太い動脈によるアテローム血栓性脳梗塞に分かれます。

  脳塞栓症は心臓などでできた血の塊が流れてきて脳に詰まってしまい起こります。突然に大きな血管が詰まることもあり、急激に症状が発症し重症なことが多いです。一過性脳虚血発作は動脈硬化などで細くなっている動脈が一時的に詰まりますがすぐに再開する状態であり、脳梗塞の前兆として起こることがあり、精密検査を行い適切な治療をする必要があります。

  治療は急性期と慢性期の治療に分かれます。急性期の治療は入院中に行われます。慢性期の治療は再発予防と合併症・後遺症の軽減に分かれます。

  さらに再発予防は危険因子の管理と血栓ができなくなるようにする治療があります。危険因子の管理は高血圧・糖尿病・高脂肪食・不整脈・メタボリックシンドローム・肥満などの治療とともに、禁煙や過度の飲酒を避けるなどです。

  血栓ができなくなるようにする治療は抗血小板薬や抗凝固薬などと呼ばれる薬を服用して再度血液が固まらないようにしていきます。合併症・後遺症の軽減の代表的なものはリハビリテーションとなります。

脳出血

  脳の細い動脈が主に高血圧などの動脈硬化により徐々に障害を受けて、破れることにより発症します。出血する部位により症状が大きく異なります。

  急性期の治療は部位や状態により内科的な治療を行う場合と外科手術の場合があります。慢性期の治療は主に血圧のコントロールとなります。合併症・後遺症の軽減の代表的なものはリハビリテーションとなります。

クモ膜下出血

  脳血管障害の約10%であり、日本人の10万人に対して約20人と言われています。脳の表面を走る動脈に動脈瘤と言われる瘤があり、それが破れることにより発症することが約80%と最も多く、40~60代の女性に多いと言われます。

   他の原因としては脳動脈奇形がある方が5~20%で20~40代の男性に多いです。また、数%ですがもやもや病という病気が原因のこともあります。1/3が社会復帰でき、1/3が重度後遺症を残し、1/3が亡くなると言われ、脳血管障害の中では最も死亡率が高く重篤な状態です。

  今までに経験したことのないような激しい頭痛が突然に起こります。最大の原因となる脳の動脈瘤ですが、脳ドックなどを受けると成人の約3%程度に認められると言われています。かといって、未破裂動脈瘤の全てを治療する必要があるのかというと、7mm以下であれば破裂しにくいという報告もあり、大きさのみならず年齢・性別・高血圧の既往・部位などを勘案して治療方針を決めていきます。
よしひさ内科|原田院長
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