日本人の三大死因として、癌・心疾患・脳血管疾患と言われてきましたが、近年肺炎が増えてきており、平成23年以降は脳血管疾患と入れ替わり第三位となっています。
肺炎は原因によりその治療も異なりますが、一般的に社会生活を営んでいる方にとって最も重要なのが市中肺炎と呼ばれるものになります。市中肺炎とは長期入院などをしておらず、通常に生活をされている方が感染する肺炎のことになります。
この中で最も原因として多いものが肺炎球菌という細菌になります。この肺炎球菌に対する予防接種があり、平成26年より65歳になる年度の方は定期予防接種となりました。
当面は経過措置として、5歳刻み(70歳・75歳・80歳・85歳・90歳・95歳・100歳)の年齢になる年度の方も対象となります。予防効果は5年程度持続し、5年経過後には再接種が望ましいです。
ただし、5年経過未満で再接種を行うと前の接種の時よりも注射部位に痛みや発赤など副反応が出やすくなると言われています。したがって、5年未満での再接種は勧めません。
肺炎球菌の予防接種により全ての肺炎にかからない訳ではありませんが、市中肺炎の最大の原因となる菌ですので、少なからずリスクは減ると考えられます。予防接種をお受けになることをお勧めいたします。